◆アカハライモリとシリケンイモリの違いを教えて下さい。 特に適応水温、寿命が気になります。
◆アカハライモリとシリケンイモリを同じ水槽で飼っています。混泳で大丈夫でしょうか?
◆店では、アカハライモリ.シリケンイモリ.イベリアトゲイモリが一緒の水槽に入っていました。大丈夫でしょうか?
といったお話を聴くことがあります。
この記事では
アカハライモリとシリケンイモリの違いについて解説しながら、飼育の仕方や注意点も書いていきたいと思います。
目次
アカハライモリとシリケンイモリの見た目の違い
アカハライモリ
アカハライモリはおなかに特徴があります。
背中は模様がないのですが、おなかにある模様で、個体のDNAが特定できるほど、その地方で、特徴が全く違います。
アカハライモリは北海道を除く本土にほとんどに分布する日本の固有種で、絶滅危惧種にも指定されている貴重な生き物です。
隊長は10㎝~14㎝ほどで、尾の形でオスとメスの区別が出来ます。
詳しくは⇒初心者でも出来るアカハライモリの飼育とおしゃれな苔テラリウムにする方法
シリケンイモリ
正確にはオキナワシリケンイモリ、アマミシリケンイモリに分けられていて、基亜種としてアマミシリケンイモリが分けられています。
アカハライモリとシリケンイモリの大きな違いは、模様にあります。
アカハライモリは、主におなかにしか模様がありませんが、シリケンイモリは背中に、金や赤などの模様が入っています。
うつくしい金色なので、シリケンイモリを好む人も多いようです。
また、アカハライモリよりシリケンイモリの方が尾に特徴があり、名前の由来となる尻剣というように、尾が剣のように長く鋭くなっています。
大きさも14㎝~18㎝とアカハライモリより一回り大きいのも違いの一つです。
そして、アカハライモリの成育場所が水中が多いのに対して、シリケンイモリは陸上での生活が多く。
生息地域では、森や道路で出会う事もあるそうです。
イモリとシリケンイモリの飼育の違い
アカハライモリの飼育
アカハライモリを飼育する際は、水辺を多くしてあげます。
なぜなら、水中での生活がほとんどなので、水辺が絶対必要です。
陸上に上がる時は、水温が28度以上などになると陸上に上がります。これは水中の酸素濃度が低くなるので、陸上で酸素補給をする為だと考えられます。
しかし、水温、気温30度以上では、食欲をなくし、放置すると死んでしまうので注意しましょう。
シリケンイモリの飼育
シリケンイモリの飼育では水辺は必要ですが、アカハライモリほど必要ではありません。
水槽のレイアウトで言えば8割は陸上でも大丈夫。
その代わり、広い水槽が必要です。なぜなら、陸上で排便をするので、広い陸上がないと、あっという間に陸上が汚くなり、シリケンイモリの飼育に適さない土壌となります。
よく、苔を敷いて見た目をよくする人がいますが、それよりも、広さに注意した方がいいと思います。
アカハライモリの飼育とシリケンイモリの飼育の違い
大きく違うのは、水槽のレイアウト、アカハライモリの飼育では水が8割。
シリケンイモリの飼育では陸上が8割。
共通しての弱点は気温、水温。
30度近いもしくは超える温度は、生死にかかわります。
アカハライモリとシリケンイモリを飼育する時の注意点
先ほども書きましたが、シリケンイモリの飼育では陸地を広くする必要がありますので、最低でも60㎝水槽は必要でしょう。
また、陸上を浄化するので底面式フィルター・ポンプが必須です。
それと、寿命は双方20年といわれていますが、飼育環境が良い状態でのことですので、レイアウト、温度、環境には十分注意して下さいね。
アカハライモリとシリケンイモリの混泳について
アカハライモリとシリケンイモリの混泳についてですが、
「アカハライモリとシリケンイモリの混泳:今日のイモリウム2020年5月4日(194日目)」にも書きましたし、動画にもしましたが、
3つ危惧されることがあります。
①生活環境の範囲が水中中心と、陸中心で全く違う
②体の大きさが違うので、喧嘩になった時に、アカハライモリがやられる可能性大
③もし、繁殖した場合(アカハライモリとシリケンイモリのミックスは聞いたことないけど)これが一番問題。
なので、混泳はやめた方がいいんじゃないかと、個人的には思うところです。
3つ目のもし繁殖した場合は絶対に、放流してはなりません。
もし、放流した場合、その地域のアカハライモリ、シリケンイモリを駆逐し、絶滅させる可能性があります。
それは新種ではなく、人が作り出したモンスターです。
なので、是非注意を守ってアカハライモリ、シリケンイモリをかわいがってほしいと思います。
以上(V)o¥o(V)